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研究トピック

褐藻バイオマスの主要炭素源アルギン酸に内在する化学特性を解明~微生物を用いた褐藻の有効利用に不可欠な知見~

2019年11月28日

 生物資源工学研究所の河井重幸教授と京都大学の橋本 渉教授らのグループは、褐藻バイオマスの主要炭素源アルギン酸に内在する重要な化学特性を解明しました。本研究成果は2019年11月20日付けで、Scientific Reports電子版に掲載され、河井教授は責任著者として研究の構想・立案、研究指導、論文執筆、および改訂作業に貢献しました。 褐藻は昆布の仲間で日本では食べることもありますが、世界的には海中に広く存在する未利用資源です。アルギン酸は褐藻類に特有な多糖類で藻体中に大量に含まれています。アルギン酸を分解して得られるDEHは、酵母などの微生物が炭素源として利用できるため、微生物によるバイオ燃料や化成品の生産に活用できると期待されています。本研究では、微生物の培養に必要なもう1つの栄養素である窒素源の化合物とDEHには相性(DEHと反応する、又はしない)があることを発見し、さらに窒素源化合物に含まれるアミノ基の種類がDEHとの相性に関わっていることをつきとめ、そのメカニズムも明らかにしました。アルギン酸に内在する化学特性を明らかにしたわけです。 今回の研究成果は、褐藻に含まれる大量の未利用炭素源から私たちの生活に必要な様々な物質を効率良く作り出す実用的な技術の開発に結びつくと期待されます。

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図1  窒素源の化合物とDEHには相性がある
DEHと図中の窒素源の化合物を混合して保温した反応液を分析した結果。図でピンク色のスポットが反応して生じた別の化合物(2-フランカルボン酸)を示し、このピンク色のスポットが出る場合は相性が悪く(反応性が高く)、出ない場合は相性が良い(反応性が低い)(上記Scientific Reports論文のFig. 2Aを改変)。

論文情報:
<論文タイトル>Uncovering the reactive nature of 4-deoxy-l-erythro-5-hexoseulose uronate for the utilization of alginate, a promising marine biopolymer
<論文著者>Shota Nakata, Kousaku Murata, Wataru Hashimoto, Shigeyuki Kawai
<雑誌>Scientific Reports, 9, 17147 (2019) doi:10.1038/s41598-019-53597-1


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