- 研究トピックス
本学生物資源工学研究所 南博道准教授の研究グループの研究成果が英国科学誌「 Nature Communications 」誌に掲載されました
2016年2月8日
本学生物資源工学研究所 南博道准教授の研究グループの研究成果が英国科学誌「 Nature Communications 」誌に掲載されました。
研究の内容と成果
モルヒネ等のモルフィナンアルカロイドは、鎮痛剤などの医薬品原料として用いられており、ケシからの抽出により生産されています。しかし、ケシの栽培には手間や日数がかかるため、効率的な生産方法が求められています。今回、本学生物資源工学研究所 南博道准教授の研究グループは、有用なモルフィナンアルカロイドであるテバイン、さらには鎮痛剤であるハイドロコドンを安価なグリセロールから合成する大腸菌発酵生産系を開発しました。
本成果は、困難である有用モルフィナンアルカロイドの工業的生産の可能性を大きく高めるものであり、合成生物学による医薬品生産の新たな可能性を示しました。
今後の展開
本研究において確立したモルフィナンアルカロイド生産システムに対して、生合成経路や培養条件を最適化することで、生産効率の改善を行っていきます。最終的には、ジャーファーメンターを用いた実用生産システムを企業と共同で確立し、微生物発酵法による安価な医薬品原料の供給を行うことを目標としています。
※詳細については、記者発表資料の概要を参照ください。